潮流で揉まれると
鮮やかな緑色に
「鳴門わかめ」は、鳴門海峡の激しい潮流にもまれて育つため、味と品質の良さで群を抜いている。肉厚で歯応えがある一方、柔らかさと格別の風味をもち、鮮やかな深い緑色をしているのが特徴だ。「灰干しわかめ」や「糸わかめ」などがある。
徳島県独特の加工法である「灰干しわかめ」は、生わかめにシダの葉を焼いた木灰をまぶし、天日干しで乾燥と取り込みを二、三日くり返す。見た目はよくないが、洗って湯を通すと、鮮やかな緑色が浮きでてくる。保存がきき、長いこと使用できるのが特徴だ。
「糸わかめ」は、「灰干しわかめ」を春に海水でよく洗ってすじを取り、乾燥させたもの。「糸わかめ」は磯の香を保つため、上質なわかめとして全国に知られている。 |