「B級グルメ」は、安価で日常的に食べられている庶民的な飲食物のこと。
このページではA級・B級にこだわらず、
地域の人々に親しまれている食材を使った料理や、
地域の人々から愛されてきた料理の「ご当地グルメ」をご紹介しています。
▲いろりで焼かれる「でこまわし」
ホテル祖谷温泉
 徳島県三好市池田町松尾松本367-2
 TEL0883-75-2311
 http://www.iyaonsen.co.jp

温泉と郷土料理に
いやされる宿

 徳島県三好市にある「祖谷渓」は、日本三大秘境のひとつといわれ、平家の隠れ里としても知られる。吉野川支流の祖谷川の渓谷で、全長は10キロに及ぶ。急峻な渓谷には樹木が生い茂り、深山幽谷の景観が望める。
 観光スポットとして、西祖谷山の「かずら橋」が有名だ。平家が追手から逃れる為に非常時には落とせるように作ったとされる、自生するシロクチカズラを使った吊り橋は重要有形民族文化財に指定されている。
 創業・昭和47年という『ホテル祖谷温泉』は、ケーブルカーで行く露天風呂のある宿として有名だ。約170m下の谷底にある露天風呂まで約5分、42度の傾斜をゆっくりと下っていく。ケーブルカーからは大パノラマの景色が一望できる。祖谷川にせり出すように造られた露天風呂は、自噴する源泉をそのままにかけ流しの天然温泉。硫黄の香りとともに、ぬるめのお湯には白い湯の花が浮かぶ。
 こちらの『ホテル祖谷温泉』では、祖谷地方の郷土料理も堪能できる。祖谷で育ったじゃが芋・ちいたけ(椎茸)などの野菜や山菜、芋の風味が舌に踊る地元名物のコンニャク、濃縮された大豆の旨みがうれしい「岩豆腐」、アメゴ・アユなどの川魚、阿波三畜として知られる阿波牛・阿波ポーク・阿波尾鶏などの肉類etc・・山の幸の味覚が楽しめる。
 祖谷の料理で注目したいのが「でこまわし」だ。「ほど芋」と呼ばれる地元のじゃが芋やコンニャク、岩豆腐などの祖谷の名物を串に刺し、味噌をたっぷりつけて囲炉裏で炙る。
 「でこまわし」とは、人形をあらわす阿波地方の方言の「でこはん」を「まわす」ことからついたとされる。熱い芋やコンニャクなどを刺した串を回す様子が、阿波伝統芸能の木偶の頭を回しているように見える。
 『ホテル祖谷温泉』の展望レストラン「遊膳 渓谷の里」では、この「でこまわし」の御膳が味わえる。他にも、温めた平らな石に味噌で土手をつくり、魚や野菜を焼いて食べる「ひらら焼き」など、地元ならではの料理も揃う。祖谷渓谷の美しい景色を眺望しながらの食事は、心まで満足という色に染めあげてくれる。「でこまわし御膳」には、名物の「祖谷そば」もついているというのもうれしい。

四国B級ご当地グルメ連携協議会(四B連)
一般社団法人 四B連企画
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